塩ビシート(カッティングシート)の扱い
- jamicoo
- 2015年5月20日
- 読了時間: 4分
塩ビシート、所謂カッティングシートの扱いについて。
「Illustratorのデータで切る」の記事内でも触れましたが、カットデータの周りに四角形を作って配置してやると作業が捗ります。カス取り作業の際にも、余計なところが剥がれてしまう心配が半減するのでだいぶラクになるはず。カス取り作業だけのために文字ひとつひとつに枠を付ける人がいるくらいです。

そのカス取りですが、たいていの場合はピンセットを使用すると思います。
このピンセット、普通のどこにでもあるピンセットを買ってきたら、耐水ペーパーでゴリンゴリンに尖らせると良いですよ^^

この画像で切っているのは塩ビシートではなく紙のシールですが、粘着シール全般にこの鋭利なピンセットはおすすめです。細かい部分なども剥がしやすいです。
とても便利で使い勝手が良くなりますが、足に落とすと刺さりますので注意が必要。フローリングに刺さってもでかい穴があきますので注意。
今は大型インクジェットプリンタのインクも耐候性が強くなったので、文字数の多い看板をカッティングシートで作るようなことはほぼないと思いますが、昔は大量の文字をちまちまとカス取りして作っていたのでした…おかげでカス取り速度だけは負けませんがもはや何の役にも立たない^^
カッティングシートはメーカーさんや屋外用・屋内用の違いも大きいですが、カメオできれいに切れない場合の原因がカット速度にあることが多い気がします。もちろん使い古しの切れない刃できれいに切ることは難しいですが、それでも速度を最低に落としてやることで少しは緩和できると思います。
細かすぎるものや鋭角なカットラインは特に気を使います。
速度だけでなく、刃が出すぎていると細かい部分の「めくれ」の原因になります。
速度も刃の目盛りも、1や2からテストをしてみることをおすすめします。
カッティングシートを切る上でちょうどよい刃圧の目安は、シートを剥離紙(シールがくっついている紙)から剥がしたときに、剥離紙にカッターの跡がうっすらと確認できる程度の状態です。
カッターの跡で山折りにしてみて、明らかに剥離紙にも切れ込みが入っているのでは刃圧が強すぎます(紙が切れてしまっているようでは論外)。
逆に、カッターの跡が見えないのは刃圧が弱すぎます。
刃圧(刃の出具合)と速度、シルエットスタジオでの厚み設定など、それぞれを微調整してきれいなステッカーが作りたいですよね!!!
シートがきれいに切れたら、リタックシート(アプリケーションシートと呼ぶのでしょうか)という弱粘着の転着シートを上から貼ります。
この転着シートの上手な貼り方を以下に記載します。
この画像のシートに転着シートを貼ります。
右利きの方向けの説明なので、左利きの方は反転して考えてください。
マスキングテープで固定するため、シートの四隅は剥がさず残しておいたほうがいいです^^

平らな場所にシートを置き、マスキングテープで固定します。横長のシートの場合には上下も数ヶ所留めておくとよいでしょう。

シートのサイズに合わせてカットした転着シートを用意します。(手元に転着シートがなかったので別のもので代用しています^^;)

シートの上に重ね、右側をマスキングテープで留めます。

転着シートの剥離紙を少しだけ剥がし、剥離紙に丸みをもたせてかるく折り曲げ、引っ張ります。このときにたるみができると下のシートに貼り付いてしまいますので、マスキングテープが剥がれない程度に引っ張ってください。

スキージ(やわらかい布または革を貼っておくと滑りがよいです。革はスエードで!)を使って空気を押し出すようにしながら、画像のピンクの矢印のように上下交互にスキージを動かし貼り進めていきます。右手で転着シートの剥離紙を少しずつ剥がしながら作業を進めます。



貼り終わりました。

不要なところをカットして完成。

今回は小さなものに貼りましたが、かなり大きなものでもこの方法できれいに貼れます。
スキージはカッティングシートを扱っているお店さんならたいてい取り扱いがありますので、刺さるピンセットとあわせてぜひ揃えておきたいところ。
それから、カッターはオルファの黒刃のご使用をお勧めします。よく切れます。
あと、マスキングテープはかわいいものではなく3Mやニチバンの商品をお勧めします…
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